小説「方舟」を読みました。
予想外の結末で印象に残りました。
小説「方舟」
※ネタバレあります。
小説「方舟」を読みました。
ホラーではないのですが、怖さを感じました。
帯にあった
週刊文春ミステリーベスト１０国内部門第１位！
MRC大賞２０２２第１位！
の言葉に惹かれて購入。
更には「この衝撃は一生もの。」とも書いてあります。
期待を裏切らない内容でした。
裏切り
興味本位で廃墟に行き閉じ込められてしまう話です。
地震により入口が塞がれてしまい、脱出口を開くために一人が犠牲にならなければいけない、と。
大学時代の友達と従兄と一緒に山奥の地下建築を訪れた柊一は、偶然出会った三人家族とともに地下建築の中で夜を越すことになった。
翌日の明け方、地震が発生し、扉が岩でふさがれた。さらに地盤に異変が起き、水が流入しはじめた。いずれ地下建築は水没する。
そんな緊急事態なのに殺人が起こり・・・その犯人が犠牲になるべきだという展開。
そんな矢先に殺人が起こった。
だれか一人を犠牲にすれば脱出できる。生贄には、その犯人がなるべきだ。ーー犯人以外の全員が、そう思った。タイムリミットまでおよそ1週間。それまでに、僕らは殺人犯を見つけなければならない。
その殺人犯を探すことがメインになってくるわけですが、その推理もすごいなぁと。
最終的に犯人がわかり、その犯人が一人犠牲になってみんなが助かる、といった展開かと思いきや・・・。
そこから意外な展開になっていきます。
「この衝撃は一生もの。」が最後にあるわけです。
９人のうち、死んでもいいのは、ーー死ぬべきなのは誰か？
死ぬべきなのは殺人犯、かと思いきや・・・。
殺人犯が「あなたが犯人です」と指摘されたときにやけに素直というか大人しいことにちょっと違和感がありましたが、最後にその理由がわかります。
ホラーじゃないのに
ジャンルはホラーではありません。
なのに読後に感じたのは怖さ。
地震が起こりパニックになった直後に殺人犯が「そこまで考えていた」ことが恐ろしい。
考えただけでなく実際に実行できたこともすごいというか恐ろしい。
殺人犯が「あなたが犯人です」と指摘されたときに、やけに落ち着いていたのは犯人になりたかったからですね。
犯人になる＝犠牲になり取り残される、わけですが取り残されたかったんですね。
「一人が犠牲になる」ではなくその逆。
「一人だけ・・・」。
それに気づきいち早く計画を立てて実行できたのは素晴らしいことだとは思うのですが、
パニックなっている状態でそんなことまで考えることが恐ろしい。
「エピローグ」は本当に衝撃でした。
ただ、それを使って早めに救出を呼ぶ選択肢はなかったのかな。。
未読の方はぜひ。
→ 方舟
【編集後記】
昨日はテニス。
長男はおでかけしたので静かでした。
近くをブラっとしてあとは自宅でゆっくりと。
【イクメン日記】
長男は友だちと遊びに。
楽しかったようでよかったです。
【一日一新】
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