ホラー小説「おるすばん」が怖い。一人になるのが怖い・人形が怖い・救いがないのが怖い

ホラー小説の「おるすばん」を読みました。
謎が残りますが、怖い。

おするばん

※ネタバレあります。

 

今回読んだホラー小説は「おるすばん」です。
ホラー定番の角川ホラー文庫です。
著者は最東対地で初めて読みました。

調べてみると夜葬、怨霊診断などホラー系の作品がいくつかあるようです。

今回の「おるすばん」もホラー。
「おるすばん」といえば子供が一人でするもの、とイメージがあります。

お留守番中の怖い話といえば、子供が一人でいるときに誰かが訪ねてくる話。
「おるすばん」もまさにそんな感じ。

兄夫婦の家を訪ねた祐子は、久しぶりに地元の友人に再会し、「ドロボー」が律儀にチャイムを鳴らして家を訪ねてくるという都市伝説を知る。その日を境に、祐子の周囲で不穏なできごとが起こりはじめる……。

「ドロボー」がチャイムを鳴らして家を訪ねてくる話。

開けてもらう

ホラーにありがちな「開けてもらわないと入れない」と思わされます。
吸血鬼ものによくありますよね。

小野不由美の「屍鬼」もそうでした。
吸血鬼ではあっても勝手に家に入ることはできず、招かれないと家に入れない。
屍鬼

チャイムを鳴らして訪ねてくる「ドロボー」もそう。
怖いのは開けてもらうためにはどんなこともすること。
母親の声で、友人の声で、知人の声で、警察の声で「開けて」と呼びかける。

一人でお留守番しているときに母親の声や友人の声で「開けて」と言われたら開けてしまいますよね。
警察に助けを求めた後、しばらくして「警察です。どうしましたか」と言われたら開けてしまいます。

怖いのは開けてしまったら四肢の一部を取られてしまうこと。

腕や足を取られてしまう。。

さらに取られた本人は記憶を失うと。

人形が怖い

「おるすばん」が怖いのは人形がでてくるからでもあります。
人形がでてくるホラーは怖いです。。

ずうのめ人形のような。
ずうのめ人形
「ドロボー」が訪ねてくるには条件があります。
名前の付いた人形があること。

人形はリアルにイメージできてしまうので本当に怖い。。

描写がイマイチかな

全体を通して怖かったのですが、、、場面ごとの描写の表現が??となることが多かった印象です。
文章がわかりにくいところが多いかなと。

読みにくいわけではないので詰まったりはしませんが、
急に展開が変わったり人物が変わったりで「あれっどこの話?」と考えてしまうこともありました。

得体の知れない団体の謎も残ったままです。
「ドロボー」がどの家を訪ねるのか家に印をつけていたり、
どの家に名前の付いた人形がいるのかをどうやって知っていたのか、など。

最後は助かるのかと思いきや・・・・。
最後まで救いのない話でした。

ちょっとわかりにくいところはあるかなと感じますが怖いです。

未読の方はぜひ。

→ おるすばん

 

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【編集後記】
昨日は編集者さんと打ち合わせ。
方向性を見直して大きな変更が必要に。
発売までもうしばらくかかりそうです。

【イクメン日記】
次男がちょっと体調不良。
長男はまったく風邪もひかず元気なので助かります。
次男は風邪ひきやすいですね。。

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