税理士事務所への転職で失敗しないために知っておくべきこと

最近、税理士事務所への就職・転職についての質問が多いです。
今は無料相談はお受けしていないのでお断りしていたのですが質問が多くなってきたのでブログ記事にして回答します。

8月になり求人活動が活発になる時期なのでちょうどいいかと思います。

 

入ってみないとわからない

最初から身も蓋もないない感じですが、、、税理士事務所は実際に入社してみないと実態はわかりません。良さそうに思えても実際に入社したらブラックだったなんて場合もザラにあります。もちろんその逆もあります。

私がわかる範囲で内容を書いていきますが、「入ってみないとわからない」を意識しておいてください。

税理士事務所は個人事務所なので、一番偉い所長次第で大きく変わってきます。
軍隊みたいだったり、ゆるかったり、厳しかったり、いい加減だったり。

税理士事務所は所長次第、入ってみないとわからない世界なのです。

何を重視するのかが大切

どこの事務所に入ればいいですか?とよく聞かれますが、私には答えられません。。。
何を重視するのかにより変わってきます。
給料・仕事内容・勉強時間など何を最優先するのかにより事務所選びも変わってきます。

給料を重視したいなら一般的に大手の税理士法人がいいし、
相続税を体験したいなら専門の事務所に行くべきだし、
勉強時間を確保したいなら残業のない事務所に行くべき、

目的により選び方も変わってきます。

求人広告はあくまで「広告」

ネットでもハローワークでも求人広告はあくまで「広告」だと意識しておきましょう。広告ですから良いこと書くのは当たり前ですよね。数ある事務所の中からなるべく優秀な人材に自分の事務所を選んでもらうための「広告」です。

「残業はありません」なんて書いてあるのに、めちゃくちゃ残業している社員がいるなんて日常茶飯事ですよ。

残業している社員がいるから帰りにくい、、、、なんてこともよくある。

専門学校に通うのを応援します、と書いてあっても実際に通っている社員がいないとか。。。

担当の売上の何割を保証します、といっても担当数や売上が少なかったり。。

広告なのでいいことが書いてあるのは当然。悪いことではありません。

税理士バッジ

面接で何を聞けばいいのか?

何を重視するのかにもよります。
給与を重視するなら給与のこと、就業時間を重視するなら時間のことを細かく聞くのは当然。ただ、入社してみたら聞いてた話と違うというのはよくあること。

面接でいくら質問しても入社してないと実態はわからないのです。

それでも、できるだけのことは確認しておくべきです。
面接は入社前にその事務所のことを直に聞ける唯一と言っていいチャンスですから。

私だったら、

  • 残業がないとあるが本当に残業している社員はいないのか?
  • 通学を応援とあるが実際に通学している社員はいるのか?
  • 一番長く勤めている社員は何年勤めているのか?
  • 勤続年数が短い社員ばかりならその理由は何か?
  • 給料は歩合・保証とあるが実際の年収はどれくらいの社員が多いのか?
  • 従業員数が少ない場合は所長自身も担当を持ってやっているのか?

このあたりは聞くようにします。
さすがにウソを言うことはないでしょう。

長く勤めることができるか?

税理士業界は非常に退職が多くブラックだと言われています。
その中で少しでも長く勤務できる事務所を探すためには、実際に長く勤務している社員がいる事務所を探すことです。社員の全員が勤続2・3年とかだと・・・・。何かしら長く勤務できない理由があるでしょう。

本当に資格が取れるか

資格取得を目指しているなら、過去に何人税理士資格を取ったのかも聞いてみるべきです。全くいないようだと厳しいでしょう。資格を取っても辞めてしまっているならそれはそれで問題。勤め続けることができない理由があるのかもしれません。実際に税理士になった人がいる事務所なら資格を取るためならいいでしょう。

受験生が何人いるのかも重要です!

周りに全く受験生がいないのはモチベーション的に大変です。本当に専門学校に通わせてくれるかも心配。受験生なら周りに同じ勉強をしている仲間がいる事務所の方がいいでしょう。勉強は自分一人でやるものですが、周りに同じ環境の人がいるかどうかはかなり大きな影響があります。

所長が仕事できるか?

ある程度の規模になったら所長自身が実務をやっていてはダメでしょう。営業や管理など経営に専念しなければいけないですから。ですが、従業員が数人程度の小さな事務所はまだまだ所長が引っ張っていかなければいけません。所長が一番税法に詳しく仕事ができるようでなければ事務所を大きくするのは難しいでしょうね。

仕事ができる従業員を雇って、、、という考え方もありますが、こういうケースはマニュアルなどがしっかりしておらず担当者任せになっていることが多い!
その担当者が辞めたら何もできなくなってしまうこともあります。。。

規模が小さな事務所は所長が一番仕事をしているかどうかも重要です。逆に規模が大きいのに所長が実務をやっているのも問題です。。

経験がないなら

異業種からの転職で税理士事務所の経験がない場合は、残念ながら希望通りの転職は難しいです。たいていの事務所は実務ができる経験者を募集しますので未経験ですとなかなか希望通りにはいきません。希望通りどころか転職できるかどうかも厳しいかもしれません。

本気でこの業界でやっていこうと思うなら、条件なんか気にせずとにかく実務経験を積むことを第一にすべきです。

実務経験が3年くらいあればある程度は選べるようにもなります。
勉強したい、高い給与がいいと思っても未経験では無理です。

未経験で希望通りの職場に就けるような魔法はありません。厳しいようですが、とにかくどこでもいいから実務経験を積むことを目指すべきです。

避けた方がいい事務所は?

これも何を重視するかによりますので何とも言えません。。。

給与を重視する人が残業のない事務所に行ってもそれほど稼げないでしょう。
相続を体験したい人が小さい事務所に行っても体験できないでしょう。
試験勉強をしたい人が大手の税理士法人に行ったら合格は厳しいでしょう。

避けた方がいい事務所は、自分の希望と違う事務所としか言えません。

ブラック事務所は嫌だとか聞きますが、実際に入社してみないと実情は分からないです。
いくらネット上の評判を見てもそれは他人の意見です。
あなたがどう思うかは実際に入社してみないとわかるはずがありません。

嫌な上司や同僚がいるのは当たり前です。
一般企業と同じですよ。

給与はどれくらいか?

給料も事務所により全く違います。
一般的に大手の税理士法人の方が高いでしょうが、小さい事務所であってもたくさんもらえる場合もあります。その事務所所長の方針次第なのでなんとも言えません。

怖いのは、所長の気分次第でいくらでも変わるという点。

ホントに気分次第で賞与が出たり出なかったりします。
昇給も気分次第。
明確な基準がないケースが多いのです。

基本的に個人事務所なので大手の会社と同じだと考えてはいけません。

いまだに勉強させてやっていると考えている所長もいます。。。

事務所が潰れたら元も子もない、と考えて事務所第一な所長もいます。
従業員のモチベーションが下がるようなことを平気でやったりも。

一般的に普通の会社よりも給与水準は低いと思っておいた方がいいです。

まとめ

求人広告はあくまで「広告」。
これを意識するだけでだいぶ転職に関する意識が違ってくるでしょう。

何を重視するのか?

これを明確にするところから始めてみましょう!

独立体験記やブログを使った営業についてもうちょっと詳しく書いてKindleにしてみました。
→ Kindleのページ

 

【編集後記】
昨日は終日事務作業。
ブログ・HP更新・セミナー準備と税務調査準備など。
合間に問い合わせ対応。

【イクメン日記】
長男がじいじとスーパー銭湯に。
お風呂好きなので楽しかったようです。

【一日一新】
とある問い合わせ

【一日一捨】
古くなったワイシャツ

       

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