小説「テロリストの家」読了。タイトル通りの内容ではなかったけど一気読み

小説「テロリストの家」を読みました。
一気読みです。

テロリストの家

※ ネタばれあります。

著者とタイトルに惹かれて読みました。
著者の中山七里は「護られなかった者たちへ」を読んでから他の作品も読むようになりました。
「嗤う淑女」は3冊とも読了。

次に何を読もうかと思い見つけたのが「テロリストの家」です。

普通に暮らす家族が実はテロリスト一家だった、漫画のような話かと思いましたが違いました。

子供がテロリスト

子供がテロリストに志願したと。

公安部のエリート刑事・幣原は、イスラム国関連の極秘捜査から突然外された。
間もなく、息子の秀樹がテロリストに志願したとして逮捕された。
妻や娘からは息子を売ったと疑われ、組織や世間には身内から犯罪者を出したと非難される

テロリスト一家の話ではありません。

刑事の息子がテロリストに志願して逮捕。
家族からは仕事のために子供を売った、なぜ守れなかったのかと責められ。
職場では子供がテロリストになったことに気づかなかったのかと冷遇され。

ずっと仕事一筋で家庭のことを何も知らなかった父親。
息子の逮捕をキッカケに家族のことを考えるという家族に関する小説ですね。

公安刑事は家庭と仕事の危機を乗りきれるのか!?
衝撃の社会派長編ミステリー!

「仕事ではエリートでも父としては凡庸」といったセリフが響きました。

仕事はできても家のことは何もわからない、できない。
子供のことを何もしらない、わからないと。
何でも知っている必要はないとは思いますけど、主人公は知らなすぎるなと感じました。

なぜ息子がテロリストに志願したのか?はわからなかったとしても普段の生活について知らなすぎる。
仕事だけに生きてきたから仕方ない、仕方ないと言っていいのかなと。

展開は読めそうだけど

テロリスト志願して逮捕された長男。

描写からして誰かを庇っているのかな?と予想できます。
大学院生で就活に苦労している、給料は安い怪しい求人に応募する。
いかにもって感じではありますけどなんとなく本人が本当に応募したとは思えない。

最後には「やっぱり」と。
テロリストに応募したのは長男ではなく・・・娘。

娘がテロリストに応募した理由も「そんなことで・・・」と思ってしまいます。
本人にとっては「それくらい重要なこと」だったのかと。
この小説で一番心に残ったのはここでした。

他人からすれば「そんなこと」でも本人にとっては「重要なこと」もある。

ただ、非難を浴びた長男が殺されてしまうのは理不尽。

テロリスト一家の話かと思って読んでみたら全く違う内容。
でも楽しめました。

未読の方はぜひ。

→ テロリストの家

 

【編集後記】
昨日はトーベ・ヤンソンあけぼの子どもの森公園に。
ムーミンのような世界観。
その後にムーミンバレーパークに。
やたら犬を散歩している人が多いなと思ったらイベントがあったようです。

【イクメン日記】
公園で走り回ってかなり疲れていたようです。
帰宅後、布団に入ったらすぐ寝ていました。
子供たちの画像

【一日一新】
トーベ・ヤンソンあけぼの子どもの森公園