小説「みみそぎ」を読みました。
いつの間にか引き込まれる。。
みみそぎ
※ネタバレあります。
小説「みみそぎ」を読みました。
著者は三津田 信三。
以前に何冊か読んだことがあります。
怪談のテープ起こし、赫眼、ついてくるもの、などなど。
ホラー作家なのでどの作品も興味あってちょくちょく読んでいます。
「おはしさま」も。
今回読んだのは「みみそぎ」です。
気づくと引きずり込まれて
「みみそぎ」を読みました。
以前に「のぞきめ」を読んだことがあります。
「のぞきめ」は目、「みみそぎ」は耳。
表紙で何となくわかりますね。
表紙の人物が耳を抑えています。
さらに帯には「その怪談を耳にしてはいけない。」とあります。
三津田 信三のホラー小説の怖さはここにありますね。
恐怖を祓いたいと読者が願っても、僕は何の手助けもできない。これだけは肝に銘じておいて欲しい。
読者にも影響あるかもしれませんよ、責任は取れない、と。
ズルいと言えばズルいような気もします。
読み進めていると不思議な感覚になります。
「まだ続くの?」「どんな展開だったっけ?」と。
とにかく次から次に話し手が変わって「本当に怖い話を聞いたんです」と続いていくのです。
そしてある程度まで進むと同じ話が出てきて・・・
ループですね。
これって何なんだろう?と思って考えてみると・・・百物語のようです。
「もっと怖いは話が」とどんどん違う話が続いていて気付くといつの間にか百物語に引きずりこまれている。
百物語は100の怪談を語り終えると本当に怪異が起こると言われています。
ホラーや怪談好きな人なら知っているでしょう。
知っていたとしても本当に自分で百物語をやろうなんて思わないでしょう。
それに知らず知らずのうちに引きずり込まれているという・・・。
読み進めいてじれったいと感じることもありました。
ずっと「もっと本当に恐ろしい話があるんです」と続くので、その本当に恐ろしい話がいつ終わるのか?その話はどんな内容なのか、と。
「牛の首」を思いだしました。
「あんな恐ろしい話を聞いたことない」と言いながら誰もその内容を教えてくれない。
そこも恐ろしい。
謎のまま
「みみそぎ」は解決策などはでてきません。
推理があって解答があって、といった内容ではないです。
それでも怖いし楽しめる。
明確な答えが無いのでオチが弱い感じはしますので、好き嫌いが分かれそうですね。
私は好きでした。
未読の方はぜひ。
→ みみそぎ
【編集後記】
昨日はちょっとした用事で外出。
戻ってから子供たちと公園。
寒かったので早めに帰宅してゆっくりと。
【イクメン日記】
公園でキャッチボールを。
次男もいいボールを投げるようになってきました。
長男のボールを受けるのも痛い・・・。
【一日一新】
とある請求