小説「闇祓」読了。身近な悪意が怖くなる

小説「闇祓」を読みました。
「人間が怖い」の話はいくつか読みましたけどこれも怖い。

闇祓

小説「闇祓」を読みました。
ホラーミステリとあれば読まないわけにはいきません。
書店でみかけて買いました。
闇祓

著者は辻村 深月です。
ずっと前に「朝が来る」を読んだことがありますけどそれ以外はありません。

闇祓は5章からなっていてそれぞれがつながっています。

  • 転校生
  • 隣人
  • 同僚
  • 班長
  • 家族

の5つ。

「うちのクラスの転校生は何かがおかしい――」
クラスになじめない転校生・要に、親切に接する委員長・澪。
しかし、そんな彼女に要は不審な態度で迫る。
唐突に「今日、家に行っていい?」と尋ねたり、家の周りに出没したり……。
ヤバい行動を繰り返す要に恐怖を覚えた澪は憧れの先輩・神原に助けを求めるが――。
身近にある名前を持たない悪意が増殖し、迫ってくる。一気読みエンタテインメント!

一気読みです。

闇ハラ

「闇ハラ」の言葉が面白い。
今まで聞いたことありませんでした。
パワハラと同じようなニュアンスの言葉。

闇ハラは闇ハラスメントの略。

精神・心が闇の状態にあることから生じる、自分の事情や思いなどを一方的に相手に押し付け、不快にさせる言動・行為。本人が意図する、しないにかかわらず、相手が不快に思い、自身の尊厳を傷つけられたり、脅威を感じた場合はこれにあたる。

闇ハラは使う機会無いだろうと思いつつも意外とあるのかな、なんて読了後に感じました。

思い出したのは以前読んだ呪いの言葉の解きかた。
呪いの言葉の解きかた周りには自然と縛られてしまうような「呪いの言葉」があふれている。
それをもっともっと強くしたのが「闇ハラ」なのかなと。

つけこんでくる怖さ

間違ったことは言ってないのにいつの間にか自分が悪いような気がしてしまう。魔法や霊などではなくあくまで言葉と行動だけなのに周りを支配する様が怖いです。

登場人物はすべて人間。
霊や化け物は出てきません。
なのにすごく怖い。

ごく普通の人だと思っていたのに気づけば闇を押し付けて来る。

・あの人が来てから変わった。
・あの人があんなこと言ったから変わった。

こんなのはしょっちゅうあること。
これが実は闇ハラの始まりかもしれないと思ってしまうようになるのが怖い。

最後の解決がちょっとアッサリだったのが残念。
でもしっかりとホラーと言える内容で十分楽しめました。

未読の方はぜひ。

→ 闇祓

 

【編集後記】
昨日は次男の持久走大会。
その後は年末調整の残りと決算を中心に。
月が綺麗だったのですが自宅の部屋からは見えません。
望遠鏡を買ってから月を意識するようになり、意外と部屋からは見えないことがわかりました。

【イクメン日記】
次男の持久走大会でした。
かなり疲れていた様子で私に気付いても何もアクションできず。

【一日一新】
自宅から月を撮影