小説「粘膜蜥蜴」はホラーというよりミステリー感があって面白い

小説「粘膜蜥蜴」を読みました。
ホラーではないのかなと。
普通の小説として楽しめました。

粘膜蜥蜴

※ネタバレあります。

ホラー小説に分類されている「粘膜蜥蜴」を読みました。
ホラーというより普通に小説として楽しめました。
確かにグロいシーンも少しありますがそんなにでもありません。
殺人のシーンもありますがホラー出なくてもありますからね。

ホラーというのはちょっと違うかなと感じました。

タイトルに「粘膜」とありますし、そもそも「角川ホラー文庫」なのでホラーになってしまうのは仕方ないところですね。
普通の小説としてもいけます。

ただ、そんなに、、とはいえグロいと思われるところはあります。
まずタイトルにある「蜥蜴」(トカゲ)です。
蜥蜴が人間と普通に話して生活しています。

〈ヘルビノ〉と呼ばれる頭部が蜥蜴の爬虫人に出迎えられた2人は、自宅に併設された病院地下の死体安置所に連れて行かれた。

「爬虫人」と呼ばれています。
死体安置所が出てくる時点で怪しいわけですが・・・。

その蜥蜴の長老が不思議な力があって人間が考えていることがすべてわかる、嘘もわかる、二日以内なら人を生き返らせることもできる。
ラストはその長老とのやり取りで終わるわけです。

行方不明の母の正体

主要な人物である雪麻呂。
父の権力をたてにやりたい放題やっていて、読んでいて不快感を覚えるほど。
その雪麻呂の下に付いている蜥蜴の爬虫人がすごく忠誠心があり違和感を感じました。

権力を笠に着た雪麻呂の傍若無人な振る舞いと、凄惨な事件が待ち受けていた……。

その雪麻呂の母が突然行方不明になります。
雪麻呂の下についている爬虫人は見た目が気持ち悪いとして母に嫌われているにもかかわらず、雪麻呂のために母を探して・・・。

この「母親の行方不明」の話もちょくちょく途中で入ってくるので気になります。
母から手紙が届くのです。
消印を見るとすぐ近くになっているのも不思議。
手紙に「今はどこにいるかいえない」「そのうち伝える」と書かれているのも謎です。

最後の最後に「母がどこにいるのか」がわかるのでそれも驚愕。
この母の行方がわかったところが恐ろしいですね。

ずっと「どこにいるんだろう??」と不思議に思わせておいて実は一番近くに・・・のパターン。

ありがちではあるのですが予想できなかったです。

ミステリーみたい

ホラー的な要素も確かにあるのですが、ミステリーっぽい感じの方が強い印象です。
序盤からの細かい伏線が散りばめられていてそれが回収されています。

タイトルが「粘膜蜥蜴」なので怪しいというか気持ち悪さを連想させてしまいますね。
なんども書いてますが、ホラーよりはミステリー感もあって面白かったです。

未読の方はぜひ。

→ 粘膜蜥蜴

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【イクメン日記】
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【一日一新】
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