ジュニアNISAの本当のメリットはお金の話ができるようになること

ジュニアNISAが話題となっていますね。
証券会社からもDMがたくさん届いています。
でも、ジュニアNISAって本当にお得なのでしょうか?

ジュニアNISAってCMでもやっていたりしますよね。
でも、なんだかよくわかっていない人も多いでしょう。

ジュニアNISAでどんな影響があるのでしょうか?

IMG_6505

ジュニアNISAとは

ジュニアNISAというのはNISAの子供版です。
NISAは株などの売買で利益が出たときの税金が0になる制度です。
本来は株を売って利益が出たら、その利益の20%の税金がかかります。
それがNISAだと無税、つまり税金0でいいということです。

極端な話、利益が1億円でても税金がかからないということ。
すごくいい制度ですよね!

今回、そのNISAに子供版ができたのです。
それがジュニアNISA、子供に関する投資の優遇制度としては初です。

ジュニアNISAの制度

ジュニアNISAの特徴は、

  • 年間80万円、最高400万円まで投資できる
  • 株や投信信託の売却益や配当金の税金がゼロ
  • 子供の名義で口座を作り簡単に贈与できる
  • 子供が18歳になるまで原則として引き出せない(引き出すと税金がかかる)
  • 親だけでなく祖父母もお金を出すことができる

普通のNISAとの違い

普通のNISA

ジュニアNISA

対象者 20歳以上 19歳以下
いくらまで 年間120万円、最高600万円 年間80万円、最高400万円
引き出し 自由 18歳までダメ
お金 本人が出す 親や祖父母からの贈与
管理する人 本人 親など
金融機関の変更 1年ごとにできる できない
税金は かからない 18歳未満で引き出すとかかる

 

ジュニアNISAって使えるの?

そもそもNISAは投資の利益にかかる税金がゼロになるという制度です。
なので、投資をしていない方には全くもって関係ない、、、と言いたいところですが、そうでもありません。

ジュニアNISAの使い道はいくつかあるのです。
例えば、

  • 教育資金を貯める
  • 相続税対策に使う
  • 自分の貯蓄用に使う

といった使い方ができます。

教育資金を貯める

子供が生まれたら将来の教育資金を貯め始めますよね。
学資保険などに加入している人も多いでしょう。
その教育資金を貯める、という目的でジュニアNISAを使うこともできます。

ジュニアNISAは原則として子供が18歳になるまで引き出すことができません。
厳密に言うと18歳未満でも引き出せるのですが、その場合は普通に税金がかかってしまいます。せっかく税金がかからない制度なのにそれでは意味がありませんよね。

途中でどうしても大きなお金が必要になった場合は仕方ないですが、
そうでない場合は18歳まで引き出さない方がいいのです。

引き出しができないという点で教育資金を貯める、という目的に合っています。

ジュニアNISAだけでは危険

ただ注意点もあります。ジュニアNISAだけで教育資金を貯めるのは危険です。
ジュニアNISAはあくまで投資です。
利益が出ることもあれば損することもあるのです!

いざお金が必要となったときに株が大暴落して大損失だったらどうですか?
子供を大学に入学させてあげられなくなるかも・・・

このようなことにならないように学資保険など確実性のあるものと組み合わせた方がいいでしょう。ジュニアNISAだけで教育資金を貯めるのは危険です。

-shared-img-thumb-ELLY853_tosyo15191241_TP_V

相続税対策に

ジュニアNISAは子供向けですが、実際は親が管理することになります。
年間80万円まで投資することができますが、子供がそんなお金を出せるはずありません。子供の口座と言いながら親がお金を出し親が管理するのです。

相続税対策で有名なのは暦年贈与です。
通常、誰かにお金をあげると贈与税という税金がかかります。
親子間であっても同じく税金がかかります。

ただ、年間110万円までなら贈与税はかからないことになっています。
これを利用して毎年110万円ずつ子供にお金を渡して少しずつ財産を減らす。

こうやって相続税を減らすのですが、問題になるのが本当に子供にお金をあげたのか?という点。

子供名義の通帳を作ってそこにお金を入れても、子供はお金の管理ができませんよね。親が印鑑もカードも管理することになるので贈与ではないと言われる可能性が高いのです。

それがジュニアNISAなら確実に贈与となります。
子供がお金を出して投資することなんてできないでしょう?
親や祖父祖母がお金を出す、管理もすることになりますからジュニアNISAは贈与と一体なのです。

自分の貯蓄用として使う

ジュニアNISAは子供用ですが、その資金も子供のために使わないといけないわけではありません。自分の貯蓄用に使ってもいいのです。
子供が18歳になった時点で引き出すことができますが、そのお金を子供のためでなく自分のために使ってもいいということです。

介護費用に充てる、旅行に行く、などなんでもいい。普通のNISAが年間120万円、ジュニアNISAが80万円ですから合わせて年間200万円まで投資できるということです。

IMG_6903

ジュニアNISAの本当にいいところ

ジュニアNISAにはいくつかメリットもあるわけですが、
一番いいのは家族でお金の話ができるようになることです。

お金の話って家族であってもなかなかしませんよね。
もらう側もあげる側もお金の話は切り出しにくい・・・
子供が生まれたときに教育費の話が出ても少しだけ。。。

なぜかお金の話って敬遠されがちです。

ですが、本来はもっと話し合いをした方がいいんですよね。
子供の教育費はどうするのか、親の介護は、相続対策は、などなど。
このような話は切り出しにくいですが、ジュニアNISAならきっかけになります。

「ジュニアNISA」っていうこんな制度ができた、といったところから
お金のいろいろな話につなげることができます。

『それならこういう贈与の制度がある』『これくらいならお金があるから出してあげる』という話につながるでしょう。

ジュニアNISAの一番いいところは、家族でお金の話ができるようになることです。

まとめ

ジュニアNISAは利益が出ても税金がゼロになる素晴らしい制度です。
でも、それは利益が出た場合の話であって損失の場合もありえることを忘れてはいけません。あくまで「投資」だということです。

ジュニアNISAは教育資金のため、相続税対策ためにも使えますが
何より家族でお金について考えるきっかけにすることができます。

実際に取引ができるのは4月からですが今からお金について考えてみてはいかがでしょうか?

関連記事

【編集後記】
時間管理の大切さを実感。。
何も考えずに行動しているとあっという間に時間が過ぎてしまいます。

【イクメン日記】
次男のわがままがすごいです。
イライラが溜まっていきます・・・

【一日一新】
コーヒービーン&ティーリーフのアイスティー
とある業界の本

【一日一捨】
保管しておく本の中から数冊を売却

[su_box title="お知らせ"] ■出版しました!→「強み」を活かして顧客をつかむ!あなたにもできる 税理士のためのセルフブランディング実践ブック ・個人事業者の税務調査対応ケーススタディ  ・個人事業者・フリーランスの税務調査 実例&対応ガイド   ・十人十色の「ひとり税理士」という生き方   [/su_box]