税理士試験の体験記を書きます。今回は簿記論と財務諸表論です。
この2科目は税理士試験を初めて受験する人が多い科目です。
中には2科目を1年で合格してしまう人もいるくらい。
私はこの2科目の合格に4年かかりました。。
簿記論は苦手、財務諸表論は甘く考えていたのです。
簿記論が苦手
税理士試験の中で一番嫌だった、二度と受験したくない科目が簿記論です。おそらくセンスがなかったのでしょうね。
結果として2回の受験で合格できたのですが、今思い返して見ても本当に運だけだったと思います。もう一回受験しても合格できないでしょう。それくらい嫌な科目でした。
ただ、税法と違って理論の暗記をしなくていいのは楽でした。
前回書いた体験記はこちら
税理士試験体験記【受験のきっかけから消費税法合格まで】
簿記3級からの挑戦
大学時代に簿記の3級は持っていました。
大学で簿記の講座があるからといって友人に誘われたのです。
まったく乗り気でなかったのですが、この時に簿記をやっておいたことで後々の人生が変わりました!税理士になったのはこの時に友人に誘われたからといってもおかしくない。
簿記3級の勉強はただ講義に出ているレベルでほとんど理解できず、なんとかパターンを覚えてやっていたような感じです。。。なんとかギリギリで合格。(結果発表も友人に見に行ってもらいました。それくらいの意識しかなかったのです。
このような状況だったので簿記論は本当に大変でした。
簿記3級を持っているといっても基礎的なことがわかっていませんでしたので、授業についていくだけで精一杯。しかも周りはみんな簿記2級は持っているような人たちばかり。テストで上位に入ったことはありません。
専門学校はTAC
専門学校は消費税法のときから通っていたTAC。
コースはレギュラーコースという初心者が学ぶコースにしました。
週2回の講義は1回も休まず、遅刻もせずに行きました。
答練も毎回受けていました。
消費税法の体験記でも書きましたが、当時勤めていた事務所試験勉強に理解があって学校の日には早く帰らせてくれたのです。(もともと残業は少ない事務所でした)
TACのトレーニング(問題集)や答練などは何回やったかわかりません。
計算途中で正解か間違っているかわかるレベルまでやりました。
間違っていると見たことない数字になるのでなんとなく「違う」ことがわかってきます。
全答練の成績は確か、、、BかCだったかと。
受験1回目は不合格
どんな問題だったかも思い出せないのですが、、、1回目の受験は不合格。
Bでした。。。
普通に勉強して合格レベルに達していればAにはなれるはずですが、Bだったのです。もしかしたら、合格できるかもなんて思っていたので大甘でした!
9月から新たに財務諸表論を始めていたのですが、簿記論に変更。
1月から簿記論の上級コース1本に絞りました。
講師を変えたのが良かった!
簿記論の2年目は1月から上級コースを選択。
1年目とは違う講師です。
結果として、この講師が非常にわかりやすくて大正解でした!
講師も人間なので合う合わないがあって当然。
私の場合は2年目の講師が非常に合っていたのです。
もし、ずっと同じ講師で合格できないのなら変えてみるといいでしょう。
相変わらず成績は悪かったのですが、2回目の受験で合格できました。
具体的な勉強方法はひたすら同じ問題をやるだけ!
これといった方法はありません。専門学校を信じて言われた問題集や答練をひたすらやっただけです。
一つやったのは苦手なところは1週間くらいそれだけを徹底的にやること。
みんなが苦手な特殊商品は私も全くできませんでした。。
ヤバイと思って1週間くらい特殊商品だけをやった記憶があります。本当に特殊商品だけです。
すると、普通のレベルならできるようになりました。
なんとなく嫌だな、という気持ちは残りましたが苦手ではなくなっていました。
苦手なところがある方は集中的にやることをお勧めします!
実は簿記論2回目の受験前に入籍しました。
5月に入籍して8月に試験。。。
今思うと試験前に入籍なんて、、、と思いますが結果オーライでこの年に簿記論合格。
簿記の基本は仕訳!
簿記3級から始めてまったくわからなかったので、最初はパターンで覚えていたのですがそれがよくなかった。専門学校の問題ならある程度できるのですが、ちょっと難しかったりいつもと違う問題だと全然できません。。
2年目の講師に言われたのは、簿記の基本は仕訳だということ。わからなくなったら仕訳を全部書け!と言われたのです。
簿記は仕訳をしてそれを集計する作業だけだと言われたのです。
ずっっとパターンで覚えていた私には衝撃でした!
簿記の問題ができないのは、仕訳がわからないか集計が間違っているかのどっちかだと意識するようになってから成績も徐々に上がって行きました。
簿記論が苦手でどうしようもない人は時間がかかっても仕訳を一つずつ書いていくことをお勧めします。
面倒だからと仕訳を省略して考えるから間違えるのです。
財務諸表論は甘く見過ぎて失敗
8月の試験後に転職をしました。
消費税法合格、簿記論受験後で転職。9月から勤務開始でした。
9月からは財務諸表論を受講。
簿記論は自己採点で多分合格できるかも?というレベル。
次に進んだ方がいいと思ったのです。
で、財務諸表論の勉強を始めたのですが、これが超余裕!!
本当にビックリするくらい余裕でした。(これがいけなかった・・・)
計算なんて簿記論に比べたら簡単だし、理論も消費税法に比べたら簡単すぎる。
テストも毎回かなりいい点数をとって上位に入っていました。
全答練でSランクなのに不合格
今でも覚えているのですが全答練でSランクでした。
成績上位者に載った記憶があります。
この時点で油断してしまったんですね。。。
Sランクだから絶対大丈夫だろうと思ってしまったんです。
勉強の手抜きをしたつもりはないのですが、気持ちが緩んだせいで雑になっていたのでしょう。。
本試験ではわからない問題はなかったのですが、くだらないミスを連発して不合格。
でも、この時点でも楽観的に考えていたのです。。。
2年目は法人税法も受験
1回目の財務諸表論は不合格だったのですがかなり成績が良かったこともあって気持ち的に余裕でした。次で合格できるだろうと軽く考えていたのです。
そのため、9月から法人税法のレギュラーコースを受講したのです。2科目受験がいけるだろうと考えたのです。年内は財務諸表論の勉強は一切していません。
で、12月の結果発表で不合格。。。Aランクでした。
試験直後にミスが発覚していたのでそんなに落ち込みはありませんでした。
まだ余裕だと思っていたので。
1月からは、平日は週2回法人税法、日曜日に財務諸表論を受講。
キツかったですが、財務諸表論は甘く見ていたのであまり復習もせず法人税法を頑張っていました。
法人税法はついていくのがやっと。
なんとかこなしていましたが、全く合格レベルではありませんでした。。
理論もAランクを何とか覚えているくらい。
全答練は財務諸表論はA、法人税法がCだったかと思います。
本試験は、、、余裕だと思っていた財務諸表論が全くできず!
当然、法人税法もダメ。
2科目とも不合格でした。
財務諸表論はまったく勉強していなかったので当然なのですが、かなりショックでしたね。。
レギュラーコースでやり直し!
さすがにマズイと思って財務諸表論を本格的にやり直すことにしました。
試験が終わった直後に不合格だと思ったので、9月からレギュラーコースを受講。
また1からやり直すことにしたのです。
知っていることばかりでしたが、ちゃんと問題集をやり授業も毎回出席。
本当に必死にやりました。
法人税法も一旦諦めて財務諸表論だけに専念。
そのおかげで3回目の受験で無事に合格!
簿記論をやっていので計算は余裕、消費税法をやっていたので理論が簡単に思えた。そのため甘く見てしまったのです。
結果として3回も受験することに。。。
まとめ
簿記論・財務諸表論は初めて税理士試験を受験する人も多く、一度に2科目を合格できる人もいます。ただ、私のように苦戦する人がいるのも事実。
知人も簿記論が最後の5科目目でした。
簿記論はすぐ合格できる人もいれば最後まで残る人もいます。
税理士試験は甘く見て合格できるものではありません。
次回は法人税法について書いてみます。
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